メイカーズ コリイ・ドクトロウ 第三部

第二十四章


キャッチボール

突然ですが問題:あなたの築いた帝国が目の前で崩れ落ちようとしています。あなたの支持者たちはあなたを支持したことを理由に革ブーツのならず者に監禁されている真っ最中です。

訴訟は山積み。うさんくさいMBAたちは二十年に及ぶ訴訟を始めようとしています。あなたの非営利でインフォヒッピーなライドプロジェクトを利用して自らの欲望を満たそうとしているのです。

あなただったらどうしますか?

さて、もしあなたがペリー・ギボンズやレスター・バンクス、ヒルダ・ハンマーセンのような人間なら裏庭へとくり出してしばらくボールを投げ合った後、抱擁を交わして部屋へと戻ることだろう。

ここに掲載している写真はそのカルトの指導者たちの隣人によってフロリダ州ハリウッドにある彼らの宮殿のようなマンションで昨夜撮影されたものだ。

この三人は「ライド」を管理するゆるやかにつながる組織のリーダーたちだ。このライドはアメリカ中の十の都市に点在し、ブラジルには五十も存在する。このプロジェクトは今、全国的な注目を集めている。ディズニーがスーツどもを彼らに差し向けてライドに対する差し止め命令を取り付け、それが暴動と流血沙汰を引き起こしたためだ。

グループの支持者の一人で積極的に発言を繰り返す「デス・ウェイツ」はかつてはディズニーの従業員だった。彼は激しい暴行を受け、この一週間あまりを入院して過ごしている。不健全な妄想に捕らわれたディズニーの役員サミュエル・R・D・ペイジ氏がライドにちょっかいを出しているとインターネットに書き込んだことがこの暴行事件の原因だと彼は主張している。

誰しも時にはリラックスすることが必要ではある。しかしデス・ウェイツの入院する病院の関係者が語ったところによるとこのカルト指導者たちのための行動が原因で彼が暴行を受けて以来、彼らはまだ一度も彼の見舞いに訪れていないというのだ。

この三人にはそれよりもっと重要な関心事があったことは間違いないだろう……例えばキャッチボールだ。


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