方法序説, ルネ・デカルト

著者による序文的な記述


もしこの論説が、一度に読むには長すぎると思ったら、6 部に分けてもかまわない。最初のところには、科学に関わるいろいろな考察が書いてある。二番目のところには、著者の見いだした方法の基本的な原理が書いてある。三番目には、この方法から導かれる道徳規則が書いてある。四番目には、著者が神と人間の魂の存在を証明したときの理由づけが書いてある。神と人間の魂は、著者の形而上学の基盤となるものだ。五番目の部分には、著者が検討した肉体的な問題各種、特に心臓の動きや医学に関わるその他のさまざまな困難が書いてある。さらには人間の魂と獣の魂とのちがいにもふれた。そして最後の部分には、いままでに行われてきたものよりさらに自然の探求を進歩させるにあたり、著者が必要だと信じていることが書かれ、そして著者が本書を書こうと思った理由も説明されている。


©1999 山形浩生. この版権表示を残す限りにおいてこの翻訳は商業利用を含む複製、再配布が自由に認められる。プロジェクト杉田玄白 (http://www.genpaku.org/) 正式参加作品。