フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス, メアリー・ウルストンクラフト・ゴドウィン・シェリー

怪物の旅


「呪われた、忌まわしい創造者よ! 私はどうして生きたのか。ふざけ半分に与えた存在の火花をどうして消しとめなかったのか。私にはわからない。まだ絶望しきってはおらず、私の感情は怒りと復讐に燃えていた。私には、その家と住んでいる者どもをめちゃめちゃにし、その悲鳴とみじめさに腹鼓を打って、喜ぶことだって、できるわけだった。

「夜になると、私は、隠れ家を出て、森のなかをぶらついた。今はもう、見つかるのを怖れてびくびくすることもなかったので、恐ろしい哮え声をあげて苦悩をぶちまけた。まるで罠を破った野獣のようで、邪魔になるものをたたきこわしながら、鹿のような速さで森じゅうをうろつきまわった。おお! なんというみじめな夜を過ごしたことだろう! 冷たい星が嘲るように光り、裸の木々が頭の上で枝をゆすり、ときおり小鳥の美しい声が宇宙の静寂を破った。自分を除けば、あらゆるものが休むか楽しむかしていた。私は魔王のように、おのれの内部に地獄をもち、自分が同情されないのを感じながら、木々を根こぎにしようとし、やがて、まわりというまわりをめちゃくちゃに破壊してやろうと思った。

「しかし、これは、永続きのしない感情の昂ぶりでしかなかったので、体を動かしすぎてへとへとに疲れ、絶望に打ちひしがれたまま、湿った草の上にへたばってしまった。この世の数限りもない人間のなかに、私を憫れんだり助けたりする者が、一人として無いのに、この敵に対して親切な気もちをもたなくてはいけないのか。否、その瞬間から私は、人類に対して、また何よりも、私を造り、この耐えがたい不幸へと送りこんだ者に対して、永遠の戦いを宣言した。

「陽が昇り、人声が聞えたので、昼のうちに隠れ家に戻れないことがわかった。そこで、これからの時間を自分の置かれた立場を考えて費すことに決め、とある茂った下生えに身を隠した。

「快い日の光と昼の澄んだ大気のおかげで、かなり平静を取り戻し、あの家で起こったことを考えてみると、自分があまりに結末を急ぎすぎたというふうに信じないわけにはいかなかった。私はたしかに、軽はずみに行動した。私の話があの父親に興味をもたせて、事が有利に運びそうに見えたのに、自分の姿を若い人たちの恐怖のなかにさらしたのは、ばかなことだった。ド・ラセー老人と親しくなり、あとの者に、私があとから現われることに対して心の準備をさせてから、みんなの前に出て行くべきであっだ。しかし、このまちがいは、取り返しのつかないものでもないと信じたので、よくよく考えてみたあげく、あの家に戻って老人に会い、事情を訴えて自分の味方につけようと決心した。

「こう考えると気が静まってきたので、午後はぐっすりと寝込んだ。しかし、血が燃え立って、平和な夢は見られなかった。前の日の怖ろしい場面がしじゅう眼の前にちらついて、女たちが逃げ出し、怒ったフェリクスが父親の足もとから私を突き離した。ぐったりとして眼をさますと、もう夜になっていたので、隠れ家から這い出し、食べものを探しに出かけた。

「空腹がおさまると、よく知っている道へ歩みを向けて家のほうへ行った。そこではすべてが平穏だった。私は小屋に這いこみ、黙って皆のいつも起きる時刻を待っていた。その時刻が過ぎ、陽が高く昇ったのに家の人たちは出て来なかった。私は、何か怖ろしい災難でも起こったのかとおもって、がたがた震えた。家のなかは真暗で、何の動く音も聞えなかった。この不安な苦しみはたとえようもなかった。

「やがて田舎の人が二人で通りかかり、家の近くで立ちどまって、しきりに手まねをまじえて話しはじめたが、その二人は家の人たちのことばとは違う国のことばで話したので、私には何を言っているのか見当がつかなかった。ところが、やがてフェリクスが別の人をつれてやって来た。その朝フェリクスが家を出なかったことはわかっているので、私はびっくりして、とにかくその話を聞いたうえで、こうして思いもかけず姿を現わしたのは、いったいどういうことなのかを知ろうとおもって、気づかいながら待ちうけた。

「つれの男がフェリクスに言った。『三ヶ月分の家賃を払って、しかも菜園の作物を手離さなくちゃならないなんて、お考えなおしになったらいかがです。私は不当な利益を占めたくはありませんよ。ですから、二、三日よく考えたうえでお決めねがいましょう』

「フェリクスはそれに答えた。『それにはおよびません。私どもはこの家には、二度と住めないのです。お話ししたような怖ろしい事情のために、父の命がひどく危いのですよ。妻や妹は、あの怖ろしさからとても立ちなおれないでしょう。お願いだから、もう何も言わないでください。あなたの貸家はお返ししますよ。とにかく私をここから立ち去らせてください』

「フェリクスはこう言っているあいだもひどく震えた。二人は家のなかに入り、二、三分も居たかとおもうと出ていった。ド・ラセーの家族の者は、もはや一人も見当らなかった。

「私は、その日の残りを、まったくの気のぬけた絶望状態のまま、小屋のなかで過ごした。私の保護者たちは立ち去ってしまい、私を世間につないでいたただ一つの鎖が断ち切られたのだ。復讐と憎悪の感情がはじめて私の胸に溢れたが、私はそれを抑えようとはせず、押し流されるままになって、危害と死だけをもっぱら考えていた。私の友人たち、ド・ラセーのもの静かな声や、アガータのやさしい眼や、アラビアの婦人のなんともいえない美しさを思うと、そういう考えも消え失せ、涙が溢れ出ていくらか心が慰んだ。しかし、また、この人たちが私を足蹴にして棄て去ったことを考えると、怒りが、激烈な怒りが戻ってきて、人間のものを何ひとつ傷つけることができなかったので、この憤ろしさを無生物に向けた。夜おそくなってから家のまわりにいろいろな燃えやすいものを集め、菜園のわざわざ作ったらしいものを残らずめちゃめちゃにしてから、逸る心を抑えて、月が沈むまで事を始めるのを待った。

「夜が更けてくるにつれて、森のほうから強い風がおこり、空に低迷していた雲をたちまち吹きはらった。その強風が大雪崩のように押しまくり、私の魂のなかで狂乱状態となって、理性や反省のあらゆる束縛を破ってしまった。私は一本の乾いた木の枝に火をつけ、おとなしくしている家のまわりを荒々しく踊り狂ったが、眼はただ、月の下端がまさに触れようとしている西の地平線を見つめたままだった。月の円の一端がついに隠れると、私は燃える木の枝を振りまわし、月がすっかり沈んだのを見すまし、大きな叫び声をあげて、集めておいた藁やヒースの木や灌木に火をつけた。風が火を煽り、家はたちまち炎に包まれた。炎は家にまといつき、またになった破滅の舌でそれを舐めるのだった。

「いくら加勢して消しとめようとしても、この家のどこの部分も助かりっこない、と見定めると、私はまもなく、その場を去って森のなかへ逃げこんだ。

「さてこんどは、この世に放り出された身が、どこへ歩みを向けたものだろう? この不運の現場から遠くへ逃げ去ることには決めたが、憎まれ蔑まれるこの身にとっては、この国だって同様に怖ろしいにきまっている。とうとう、あんたというものが私の心を掠めた。あんたが書いたものから、あんたが私の父、私の創造者であることを知らされた。私に生命を与えた者にお願いするよりほかに適当な方法があるだろうか。フェリクスがサフィーに教えた課業のうちには、地理学も省かれてはなかったので、それによって私は、地上のさまざまな国の相対的位置を学んでおいたのだ。あんたの生れた町の名はジュネーヴと書き記してあったので、私はこの場所に向って行くことに決めた。

「しかし、どうやって方角をきめたらいいのか。目的地に達するには西南の方角に旅行しなければいけないことは知っていたが、案内してくれるものは太陽のほかになかった。通過することになっている町の名も知らず、さればといって、一人の人間から教えてもらうこともできなかったが、私は絶望しなかった。あんたに対しては憎悪以外の感情をもたなかったものの、救ってもらえるあてがあるのは、あんただけだった。無情な、心ない創造者! あんたは私に知覚と欲情を与えておきながら、人間の軽蔑と恐怖の的として突き放してしまった。しかし、あんたにだけは、憐憫と救済を求めたいので、人間の姿をしたほかの誰からも求めて得られなかったあの正義を、あんたに要求することに決めたのだ。

「私の旅は長く、受けた難儀もひどいものだった。永らく住みなれた地方を旅立ったのは、秋もおそくなってからであった。私は人の顔に出会うのを怖れて夜だけ旅行した。あたりの自然は凋落し、太陽も暖かくはなくなった。雨と雪が身のまわりに降りつけ、大きな河も凍り、土の表面も固く、冷たく、むきだしになって、身を隠すところとてなかった。おお、大地よ! 私は幾度、自分が存在するにいたった原因を呪咀したことだろう! 私の性質のやさしいところは消え失せ、私の内部のあらゆるものは苦汁と辛酸に変った。私は、あんたの家に近づけば近づくほど、復讐の念がますます深く胸のなかで燃え立つのを感じた。雪が降り、水が凍ったが、私は休まなかった。いろいろな出来事でときどき方角がわかったし、この国の地図も手に入れたが、たびたびひどく道に迷った。心の苦悶が私に休息を許さなかったし、あらゆる出来事が私の怒りと悲惨の糧となった。しかも、スイスの国境に着き、太陽がふたたび暖かくなって、土に緑が見えはじめた時に起こった出来事は、私の気もちのせつなさ怖ろしさをとくべつに強めた。

「だいたい私は、昼間は休んで、人の目につかない夜だけ旅行したけれども、ある朝、道が深い森のなかを通っているのを見て、太陽が昇ってからも思いきって旅をつづけたが、その日はもう春の初めで、美しい日の光や爽かな空気を浴びてつい朗らかになった。私は、長いこと死んだように見えていた穏かな楽しい心もちが自分のなかに生きかえってくるのを感じた。こういう珍らしい感情をなかば意外に思いながら、その感情に身をまかせ、自分の孤独や畸形を忘れてすっかり嬉しくなった。甘い涙がふたたび頬を濡らし、このような喜びを与えてくれる祝福された太陽をさえ、感謝にうるおった眼で見上げるのだった。

「森のなかのうねりくねった道を辿って行き、おしまいに森はずれに出たが、その森のへりに流れの速い深い川があって、いろいろな木がその上に枝を垂れ、今やいきいきとした春の芽をつけていた。ここで私は、どの道を行ったらよいか、よくわからなかったので、立ちどまったが、そのとき人声がしたので、糸杉のかげに身を隠した。私が隠れるか隠れないうちに、若い娘が誰かのところから戯れて逃げたのか、私の隠れているところに笑いながら走って来た。それから続けて川の岸の崖になったほうに行ったが、そのときとつぜん足をすべらして急流のなかに落ちこんだ。私は隠れていたところから跳び出し、やっとこさで強い流れのなかからその娘を助け、岸へ引き上げた。娘は気を失っていたので、息を吹き返させるために、自分の力でできるだけのことをしてやったが、そのとき、とつぜん、この娘と戯れていたらしい一人の百姓男が近づいてきたので、それが遮られた。その男は、私を見ると跳んで来て、私の腕から娘を引き離し、森のもっと奥のほうへ駈けていった。なぜということもなく、私は急いでそのあとを追ったが、その男は私が近づくのを見て、手に持っていた鉄砲で、私の体に狙いを定めて発砲した。私が地面に倒れると、その加害者は、もっと足速に森のなかへ逃げていった。

「さて、これが、私の慈悲心の報いだった! 一人の人間を死から救い、その報酬として今、肉と骨とを砕いた傷のみじめな苦痛に悶えるのだ。つい先ほど抱いていた親切なやさしい気もちは、悪鬼のような激怒と歯ぎしりに変った。苦痛に煽られて、あらゆる人間に対する永遠の憎悪と復讐を誓ったが、傷の痛みに耐えかね、脈拍がとまって私は気絶してしまった。

「私は、受けた傷を治すことに努めながら、何週間も森のなかでみじめな暮らしをつづけた。弾は肩に入ってまだそこに残っているのか、それとも突き抜けたのか、わからなかったが、とにかくそれを抜き取る手段はなかった。私の苦悶はまた、こんなふうに危害を加えたことの不正や忘恩に対するがまんのならぬ気もちのために、いっそう強められた。私の毎日の誓いは、復讐――私が受けた凌辱と苦痛だけを償うような、深刻な、死のような復讐であった。

「数週間の後に傷が治って、私は旅を続けた。私の耐えてきた旅の労苦は、もはや輝しい太陽や春のそよ風では楽にならなかった。喜びはみな偽りでしかなかった。それは、自分が歓びを享けるように造られていなかったことを、いっそう痛ましく感じさせるものだったのだ。

「しかし、私の旅も終りに近づき、それから二ヶ月後にはジュネーヴの郊外に着いた。

「着いたのは夕方だったが、まわりの野原に身を隠すところを見つけて、どうしたらあんたに会って頼めるかを思案した。私は疲労と空腹に参ってしまい、あまりにみじめだったので、夕方のおだやかなそよ風や、雄大なジュラ山脈のむこうに沈む太陽の光景などは、楽しむどころの沙汰ではなかった。

「このとき、すこしばかりまどろんで、こういう苦しい考えからのがれたが、その眠りは一人のきれいな子がやってきたためにさえぎられた。その子はいかにも幼い者らしく喜々として戯れながら、私の隠れていた物陰に走り寄って来たが、それを見たとたんに、私は、こんな小さい者なら偏見をもつまい、生れてまだまもないのだから畸形をこわがりはすまい、という考えに捉えられた。そこで、この子をつかまえて、自分の仲間として教えこむことができたら、人の住むこの地上でこれほどさびしくはなくなるだろう。

「こういう衝動に襲われて、私は、通り過ぎるところをつかまえて、その子を自分のほうに引き寄せた。その子は私の姿を見るとすぐ、両手で眼を蔽って甲高い悲鳴をあげたので、その手をむりやり顔から離させて話しかけた。『坊や、なんだってそんなことをするの? 痛い目にあわせるつもりじゃないんだよ。私の話を聞きなさい』

「子どもは烈しく身をもがいた。『放してよ、怪物! 悪者! 僕を食べたいんだろう、ずたずたに引き裂きたいんだろう――きさまは人食い鬼だ――放せったら、放さないとお父さんに言いつけるよ』

「『坊や、もう二度とおまえをお父さんに会わせないよ。私といっしょに来るんだ』

「『怖ろしい怪物め! 放しなよ。僕のお父さんは長官だぞ――フランケンシュタインだぞ――おまえを罰するぞ。僕をつかまえておいたらたいへんだぞ』

「『なに、フランケンシュタイン! さてはおまえは敵のかたわれだな――その敵におれは永遠の復讐を誓ったのだ。おまえを最初の犠牲者にしてやるぞ』

「子どもはなおも身をもがいて、私の心に絶望的な形容のことばを浴せかけるので、黙らせようとして喉をつかむと、あっというまに死んで、私の足もとによこたわった。

「犠牲になった者を見つめていると、歓喜と悪魔的勝利に胸がふくらんだ。そこで手を叩いてどなった。『おれだって、人を破滅におとしいれることができるのだ。おれの敵は不死身ではない。この子どもが死んだことは、敵に絶望を感じさせるだろう。これから無数の不幸で、そいつを悩ませ滅ぼしてやるぞ』

「子どもをじっと見ていると、胸のところに何か光るものが見えた。手に取ってみるとそれはすこぶる美しい婦人の肖像だった。烈しい悪意をもってはいながらも、それは私の気もちを和らげ引きつけた。ちょっとのあいだは喜んで、睫毛の長いその黒い眼や愛らしい唇をじっと眺めたが、すぐにまた怒りが戻ってきて、自分は永遠にこういう美しい人から与えられる歓びには縁がないこと、私と同じようにこちらを凝視するその婦人が、私を見たばあい、そのけだかい慈愛に満ちた様子を嫌悪と恐怖を表わすものに変えるにちがいないことを、私は思い出した。

「腹立ちまぎれのこういう考えを、あんたは無理もないとは思わないか。その瞬間に、自分の気もちをぶちまけて絶叫しながら苦しみ悶えたりしないで、人間のあいだに駆けこみ、それを滅ぼそうとして自分が死ぬようなことにならなかったのは、ふしぎなくらいだ。

「こういう感情に身を任せながら、殺人のおこなわれた地点を去り、もっと人里離れた隠れ家を求めて、空っぽらしく見える納屋に入った。藁の上には、一人の女が眠っていたが、それは若い娘で、たしかに、私が持っていた肖像の婦人ほどは美しくなかったが、いやみのない顔立ちで、若く健やかな美しさに溢れていた。おもうに、その喜びを分け与える笑顔を私以外のあらゆる人に見せる者が一人、ここに居るのだ。そこでその娘の上に身をかがめてささやいた。『眼をおさまし、美しい娘さん、おまえさんの恋人がすぐそばに居るよ――その男は、おまえさんの愛情のこもった眼で一目見てもらえるなら、命を棄ててもいいのだ。かわいい娘さん、眼をおさまし!」

「眠っているその娘が身じろぎしたので、ぞっとするような怖ろしさが全身を駆けめぐった。ほんとうに眼をさまして私を見たら、私を呪い、人殺しといって叫ぶだろうか。この隠された眼が開いて、私を見るとしたら、きっとそんなふうにするにきまっている。そう考えると気も違いそうになり鬼畜の心がこみあげてきた――おれではない、この娘が苦しむのだ、この娘が与えることのできるあらゆるものをおれが永久に奪われているからこそ、おれの犯した殺人罪をこの娘に償わしてやるのだ。犯罪はこの娘から出ているのだから、刑罰はこの娘に加えるがいい! フェリクスの課業と人間の殺伐な法律のおかげで、私はもう悪戯をはたらくことを学んでいた。そこで、娘のほうに身をかがめて、その着物の襞の一つに落ちないように肖像をさしこんだ。娘がまた身動きしたので、私は逃げた。

「四、五日のあいだ、そういった活劇の演じられた地点にかよって、ときにはあんたに会いたいと思ったり、またときには永久に世界とその不幸におさらばしようと決心したりした。とうとう私は、あんただけが満足させられる燃えるような情熱のままに、この山々にさまよいこみ、その巨大な山奥をつぎつぎと渉り歩いていたわけだ。私の要求に応ずるとあんたが約束するまでは、お別れするわけにはいかない。私は、ひとりぼっちで、みじめなのだ。人間はつきあってくれないけれども、私と同じような、畸形の怖ろしい者なら、私を斥けはしないだろう。私のこの相棒は、同じ種族で、しかも同じ欠点をもっていなくてはいけない。そういうものを造ってもらわなくてはいけないのだ」