フランク・ラムゼイからウィトゲンシュタインへの手紙, フランク・ラムゼイ

一九二四年九月一五日


マールシュトラッセ 7/27

ウィーン I

親愛なるウィトゲンシュタインへ

来週末の20日にプッフベルクへ向かいたいのですがどうでしょうか。私と会うことが退屈か楽しいか、どうぞ率直に言ってください。最近あまりやっていない数学については、多く話したくありません。

オグデンからあなたあての手紙と大きな包みを受け取りました。なんでもあなたの本を見所があると考えるアメリカの実業家からのもので、あなたに自分のものを送ろうとしているようです。それはあなたに届けますが、中には何も入っていません。

それと、オグデンから、可能なら私の滞在中に(実際はないと思いますが)あなたの本の第二版を出版するのに備えて修正を聞いてくるよう頼まれました。私は自分のコピーに、私たちの行った翻訳に対する多くの修正と、あなたが英語で書いた四つの追加命題を書き留めています。私が思うに、この翻訳についての修正は、明らかに新版に反映されるべきですし、追加の命題については疑問が一箇所あるだけです。おそらくあなたも、他にも変更したいと思う箇所があるのではないでしょうか。しかし、第二版の出版が現実的でない今は、その点に多くの時間を割く価値はありません。きっとオグデンは、この先私たちの間でこの点について手紙のやりとりをする手間を省きたいだけなのです。

私は10月3日までウィーンにいます。覚えていないのですが、前回お会いしたとき、私がキングス・カレッジのフェローと数学の講師に任命されたことをあなたに話したでしょうか。講義は来学期から始まる予定です。

草々
フランク・ラムゼイ


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